装備・仕様
440マグナム4バレルエンジン、A727トルクフライトミッション、ウッドグレイン製ステアリング/センターコンソール、バケットシート、タコメーター装備
車両説明
1970年式プリマスバラクーダ・クーダ440マグナムをご紹介します。
1960年代半ば、アメリカでは若者向けの安価でスポーティな2ドア車が急速に注目され始めていました。
そこで1964年にプリマスが送り出したのが、プリマス・バラクーダです。当初はコンパクトモデルのヴァリアントと言うクルマをベースに造られた2ドアクーペで、スポーティーさを売りにフォード・マスタングなどの対抗馬としての役割も与えられていました。そして2世代モデル、そしてこの70年式の3世代モデルではボディーサイズもより一層大きくなり、巨大なハイパワーエンジンを与えられ、いわゆるマッスル・カーと呼ばれるモデルとなりました。
このE-bodyと呼ばれるタイプになり、バラクーダは完全に生まれ変わります。そしてCudaのネーミングが与えられるモデルとして更に進化していきます。
これは単なるモデルチェンジではなく、クルマそのもののキャラクターが完全に変わった瞬間とも言え、E-bodyは同時期に登場したダッチ・チャレンジャーと基本構造を共有する新しいプラットフォームとなっていましたが、バラクーダとチャレンジャーは同じ車ではありません。ホイールベースや外板デザインなども異なりバラクーダには全く独自のボディが与えられました。
そして最大のポイントが、大きなエンジンを積むためのエンジンルームです。これによって、340/383/440という大排気量のV8エンジンが搭載されるようになり、更には本来レース用ユニットである426/HEMIという超弩級のハイパワーエンジンまで用意されていました。
今回ご案内するのはその中でも、HEMIを除いて最もパワフルな440マグナム/4バレルと呼ばれるエンジンを搭載したモデルになります。排気量7.2L/V8、375馬力と強力ですが、注目すべきは65Kgを超える恐ろしい程のトルクで、低回転から押し出すその圧倒的なパワー感はこのモデルの大きな特徴となっています。
更にA727トルクフライトATトランスミッションとの組み合わせは、440マグナムの魅力を最大限に引き出す組み合わせと言えます。デユアルエグゾーストが奏でる野太い排気音と、HEMIのように「高回転まで回して速い」というより、アクセルを踏んだ瞬間に強大なトルクで車体を押し出すフィーリングは、このモデルでしか味わえない大きな魅力です。
しかも1970年E-bodyは車体自体が非常に低くワイド。「ボディの大きさに対してエンジンが大きい」
のではなく、まるで440を積むために生まれたようなボディで、これをスタイリングした中心人物が、John E. Herlitzです。Herlitzは1964年にクライスラーへ入りバラクーダのデザインに関わっていました。
彼自身は当初からヴァリアントベースとは異なるデザインを考案していました。そして彼が1970年型の完全新設計を主導することになり、本来考えていた「理想的なPlymouthのパフォーマンスカー」が実現したモデルと言えるでしょう。特に特徴的なのが、長いノーズ、低いルーフ、短いリアデッキ、大きく張り出したリアフェンダーというプロポーションです。巨大なエンジンを搭載するバラクーダの魅力を余すこと無く表現したボディーデザインと言えるでしょう。
インテリアはよりスポーティーさを表現したもので、左右独立したバケットシート、ブラックの色調にタコメーターを配したラリーインスツルメントパネル。ウッドグレイン製の3スポークのスポーツステアリングとセンターコンソールなど、これらのオプションはより一層440マグナムのキャラクターを演出しています。
当車両はカルフォルニア・ワンファミリーオーナー・カー、しかもノーレストアでオリジナルコンデションのプリザーブド・カー。新車時からのドキュメント類、装備品はすべて完備。勿論ボディは良好な状態でエンジン、ミッションすべてオリジナル。外装のペイントも色褪せてはいますがほぼオリジナルペイントという信じ難い1台。1970年の440マグナムCudaの生産台数986台中、ATミッション車は僅か618台。LAファクトリー生産の貴重な個体。現在ではアメリカ中探しても同様のコンデションのクルマはまず見つからないでしょう。
その価値がご理解できる方に、是非ご覧頂きたい1台です。